12/18 宇奈月セレネ ライブ
今回の演奏風景です。
Raunchy Rita
黒部市芸術創造センター セレネ でジャズライブを行いました。
大雪となり、足場の悪い中、たくさんの方に聴きに来て頂きました。
今回は、初めて演奏する曲が大半とチャレンジした内容ですが、聴きに来て頂いた方や会館の方には大変喜んで頂きました。
iBop(アイバップ)
●大楠安紀(ピアノ)
●居村猛(ギター)
●中島伸高(ベース)
●稲垣英晴(ドラム)
PROGRAM
First set :Songs reveal to iBop
iBopを表すジャズの名曲から
Kelo (J.J. Johnson) :A♭
モダン・ジャズにおけるトロンボーン演奏の第一人者J・J・ジョンソンが、彼の息子Kevin Louisから曲名をつけたJ.J.初期の名曲。
ビバップの代表的な曲で、若き日のマイルス・デイビスやアート・ブレイキーでの演奏が有名。
アンサンブルが凝った作りになっており、ドラマーをフーチャーした構成となっています。
East of the Sun (Brooks Bowman) :G
世代(スイング・ビバップ・クール・モダン・フリー)を超えて、ジャズメンが好んで取り上げる名曲。
メロディー及びハーモニーの進行が心地よく色々なミュージシャンに愛されて来ました。
SomeDay My Prince Will Come (Frank Churchill):B♭
ウォルト・ディズニーのアニメ映画『白雪姫』 の挿入歌。ディズニー映画の最も有名な曲の一つ。
マイルス・デイヴィスやビル・エヴァンスの名演によってジャズ・スタンダードとしても有名な曲となりました。
All Too Soon (Duke Ellington):C
「あまりにも早く」という題名の失恋の歌。
デューク・エリントンが作曲したバラードナンバーで、多くの女性ジャズ歌手によって有名になりました。
エリントンナンバーのバラード演奏は私のライフワークです。
My Favorite Things (Richard Rodgers):F
ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の中で流れる有名な曲。
ジャズでは、ジョン・コルトレーンによって取り上げられ、彼のトレードマークとなる3拍子、ソプラノサックス、マイナー調の代表曲。
『サウンド・オブ・ミュージック』は1965年に映画化され世界中で愛されていますが、ジョン・コルトレーンは映画化される前の1961年に『マイ・フェイヴァリット・シングス』のアルバムを発売しており、当時は原曲がどんな曲かあまり知られてなく奇妙なメロディーの曲だねと言われていたそうです。
Second set :memorable song
セカンドセットは、私が若い頃に憧れた思い入れのある名曲を演奏します。・
Raunchy Rita (Frank Foster):Cm
エルヴィン・ジョーンズ(ds) & リチャード・デイビス(b)によるアルバム「ヘヴィ・サウンズ」の1曲目。
古いブルースチューンをイメージして作曲されたナンバー、最近の洗練されたジャズとは対極の泥臭い雰囲気があります。
When Sunny Gets Blue (Marvin Fisher):F
多くのジャズ歌手(特に女性)によって歌われた名曲ですが、インストでも名演が多くあります。
本田竹曠(pf)、鈴木良雄(b)、渡辺文男(ds)による傑作アルバム「ジス・イズ・ホンダ」でこの曲の存在を知りました。
日本人トリオ演奏の頂点の一つだと思っています。
Poinciana (Nat Simon):D
ラテンナンバーのジャズとして多くの演奏がある「ポインシアーナ」ですが、ピアニスト アーマッド・ジャマルの当たり曲として有名です。
Gloria's Step (Scott LaFaro):F
モダンジャズベースの改革者スコット・ラファエロのの曲。
朋友ビル・エバンスと、演奏の骨格を支える役割のベースから、メロディーラインと対等にインプロビゼーションする役割へと変えました。
25才で夭折したのが惜しまれます。
Three views of a secret (Jaco Pastorius):E
エレクトリックジャズベースの改革者として有名なジャコ・パストリアスですが、高い音楽性と創造性を持った優れた作曲家でもあります。
ピアノ用にアレンジした彼の代表曲を演奏します。
独創的な曲ですが、古今東西のジャズ名曲のエッセンスをちりばめたようにも聞こえます。
That Old Black Magic (Harold Arlem):Eb
アカデミー作品賞を取った映画「グリーンブック」で映画の初頭にに流れた曲です。
フランク・シナトラのヒット曲で、マフィアが牛耳るジャズクラブの雰囲気をストーリーの導入としています。
ハービー・ハンコック(pf)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)のトリオでの演奏アレンジから、数々の名演があるこのリズムセクションですが、純粋なトリオ演奏の凄みに憧れます。
encore
Santa Clous Is Coming To Town (J. Fred Coots):G
ジャズメンが演奏するクリスマスソングは多々ありますが、ピアニスト ビル・エバンスが好んで演奏したのが、この「サンタが街にやってくる」です。
私が東京勤務時代の2000年に、同じく東京にいた居村さんと渋谷のジャズ喫茶で出会い、毎月ライブを行うようになりました。
2004年に居村さんが地元の金沢に帰ることになり、私も同じく地元に戻り、その頃関東にいた稲垣さんも富山に帰って来て、新しいバンド「iBop」を2005年に結成しました。
ベースは色々な変遷がありましたが、2017年から中島さんが来てくれるようになりました。
結成当初から参加して頂いているヴォーカルの細木優希さんは不在ですが、今回はインストルメンタルの演奏をお届けします。
コロナパンデミックになり、演奏機会が激減したこともあり、ここ数年新しい曲はほとんど取り上げてきませんでしたが、今回は大半を新曲にチャレンジする内容としました。
まだまだ未熟な面もあるかと思いますが、「iBop」ならではプログラムであり、特にベースやドラムスに焦点を当てた曲を中心にしています。
ジャズには素晴らしい曲や名演がいっぱいあります。そういったものに、少しでも触れていきたいと思っています。
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