耐震診断・改修 施工事例

外観:二上山の麓に位置する南向きのお宅


耐震改修前と耐震改修後の地震時を比較した3次元CGシミュレーションです。
改修後の緑色の部分が補強を行った箇所です。
地震時の間口(X方向)と奥行き(Y方向)の揺れに対し、補強箇所が踏ん張ってくれるのが解ります。

富山県高岡市 K様邸



建築場所 高岡市
築年度 昭和53年
改修年度 令和2年9月
構造規模 木造軸組2階建
敷地面積 249.64㎡(75.65坪)
建築面積 83.65㎡(25.30坪)
延床面積 130.03㎡(39.33坪)
改修前上部評価点 0.15
改修後上部評価点 1.00
改修総費用 350万円
耐震改修分費用 188万円
補助金総額 100万円
改修期間 4週間

物件特徴

耐震改修と合わせシステムキッチン・給湯器の改修を実施しています。2階の押入は改修と合わせ、天袋を撤去しクローゼットに改修しました。

改修特徴

間口方向でなおかつ南側に壁が少なく、改修のバランスをとることに苦労しました。
玄関横の壁に耐力を取ることによりバランスを取っています。
玄関横は外部からの改修としましたが、庇等との取り合いがあり、内部側のトイレの上部壁を撤去して改修を行っています。(トイレ内壁下部はタイル張りのため撤去せずに必要最小限の工事としました。)
キッチンの改修も今回は行ったので、1階台所は内部から耐震補強実施しました。それ以外の1階は外部から耐震補強実施しました。
2階は押入れ2箇所で耐震補強実施し、1箇所はクローゼットとしました。

補助金について

高岡市木造住宅耐震改修補助金100万円

箇所別改修内容

玄関横(外部からの耐震補強)


改修前(タイル貼り外壁:内部はトイレ)


筋交い取付、柱脚金物取付(柱脚金物の強度が大きいため、基礎にアンカーを打ち込み座金で土台を緊結しました)


耐力合板(12mm)貼り:玄関上部に庇が設置されており、取り合いの部分の施工に大工さんが骨を折ってくれました。


完成後:金属外壁で仕上げ(他外壁改修部と同仕様としました)


台所改修


改修前:箱形流し、ガス給湯器を撤去し、給湯器の交換と合わせてシステムキッチンに改修します。

改修前:箱形流し、ガス給湯器を撤去し、給湯器の交換と合わせてシステムキッチンに改修します。


筋交い取付、柱頭柱脚金物設置:土台・梁まで耐震補強するため、台所の床、天井は撤去しました。開口部はそのままにしています。

筋交い取付、柱頭柱脚金物設置:土台・梁まで耐震補強するため、台所の床、天井は撤去しました。開口部はそのままにしています。


耐力合板貼り:既存換気扇は撤去し、レンジフードはシロッコファンを採用し天井から軒天に排気しました。

耐力合板貼り:既存換気扇は撤去し、レンジフードはシロッコファンを採用し天井から軒天に排気しました。


完成後:新しくシステムキッチンを設置しました。耐力合板で内壁をふかしたため、内部寸法に合わせたシステムキッチンを準備し設置しました。開口部の窓台はヘアライン仕上げステンレスを設置しています。

完成後:新しくシステムキッチンを設置しました。耐力合板で内壁をふかしたため、内部寸法に合わせたシステムキッチンを準備し設置しました。開口部の窓台はヘアライン仕上げステンレスを設置しています。


2階押入


施工前:天袋付の押入れが設置されていました。

施工前:天袋付の押入れが設置されていました。


押入れ戸、天袋、無目、天井、壁を撤去し、梁まで筋交い設置、柱頭柱脚金物設置しています。この壁に梁が存在していなかったため梁を追加設置しています。

押入れ戸、天袋、無目、天井、壁を撤去し、梁まで筋交い設置、柱頭柱脚金物設置しています。この壁に梁が存在していなかったため梁を追加設置しています。


耐力合板貼り

耐力合板貼り


完成後:クローゼットに改修しました。3連動引き戸で大開口が使えます。ステンレスパイプを上下2箇所に設置しました。壁に補強を入れ、幅の広いクローゼットの長いパイプに十分な耐荷重を確保しています。

完成後:クローゼットに改修しました。3連動引き戸で大開口が使えます。ステンレスパイプを上下2箇所に設置しました。壁に補強を入れ、幅の広いクローゼットの長いパイプに十分な耐荷重を確保しています。


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